日 時:2012 年 1月 21日(土)17 時 00 分~18 時 00 分
場 所:ウィンクあいち(愛知県名古屋市中村区名駅4-4-38)
講 演:膝十字靭帯損傷の病態と治療
神戸大学大学院整形外科准教授 黒田良祐
認定単位:5単位((2)-g項目)
会 費 :1,000円
事 務 局 :藤田保健衛生大学整形外科
担当:早川和恵
〒470-1192 愛知県豊明市沓掛町田楽ヶ窪1-98
TEL:0562-93-2169 FAX:0562-93-9252
e-mail:[email protected]
〈抄録〉関節鏡が我が国で開発され、そのめざましい技術進歩により関節鏡視下膝十字靭帯再建は低侵襲手術が可能となってきました。まず手術成績向上には正確な診断が必須となります。近年MRIなどの画像技術の進歩、ナビゲーションシステム・電磁気センサーなどを用いた3次元的な不安性評価機器の開発などにより靭帯損傷の正確な診断が可能となり、その診断技術は術後成績の評価にも使用可能となります。次に手術手技においては解剖学的再建が原則です。前方のみならず後内側、後外側からの関節鏡視を駆使することでより詳細な病態の把握、正確な手術が可能となります。しかし、たとえ解剖学的位置に移植腱を設置・固定できてもその付着部の構造は正常とは明らかに異なるものであり、さらには移植腱実質の靱帯化がどの程度の期間でどの程度まで完成するのか明らかにされておらず、現時点での靭帯再建術は靱帯再生医療にはなりえず、移植医療にとどまっています。最後に手術後からスポーツ復帰までのリハビリプログラムも成績向上のための重要な要素となります。本講演では診断・評価技術、関節鏡手術手技、移植腱の靱帯化へ向けた基礎研究、術後リハビリテーションプログラムなどに関する我々の研究を紹介するとともに将来の展望を考察します。
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