日 時:2015 年 12 月 5 日(土)10 時 50 分~11 時 50 分
場 所:長良川国際会議場(岐阜市長良福光2695-2)
講 演:成長期における肘・肩スポーツ障害
医療法人川崎病院整形外科
部長 戸祭正喜
認定単位:5単位((2)-g項目)
会 費:1,000円
事 務 局 :滋賀県立小児保健医療センター整形外科
担当:二見 徹
〒524-0022 滋賀県守山市守山5丁目7-30
TEL:078-511-3111 FAX:078-511-3297
e-mail:[email protected]
〈抄録〉成長期における上肢のスポーツ障害は、投球動作よって肩関節や肘関節の過剰な負荷が繰り返しかかることによって生じる。
骨端線閉鎖後の高校生では成人の障害と同様に関節構成体の損傷を生じるようになるが、骨端線閉鎖前の小中学生では関節構成体の損傷を認めることは少なく、力学的に脆弱な骨端線の損傷や骨軟骨の損傷をきたすことが多い。リトルリーグ肩やリトルリーグ肘は安静により症状は改善し、一般的には機能障害を残す症例はほとんどなく予後は良好であるが、障害発生の原因として投球動作が未熟であることが関与していることが多く、これらの問題点を改善せずに骨端線の修復が不十分な状態で、再び肩や肘に負担のかかる投球動作を行うと再発を繰り返す可能性がある。上腕骨小頭離断性骨軟骨炎は比較的まれな障害であるが、他の障害部位に比べると、保存的治療のみで治癒しないことしばしばみられ、その治療法の選択に難渋することが多い。<BR>発生および再発の予防としては本人が障害について十分に理解し、各個人にとって適切な運動量を遵守させることが理想であるが、小中学生ではどうしても無理をする傾向にある場合が多いので、両親や指導者といった周りにいる大人たちが、子供の体力やスポーツ障害をよく理解し、欠けている体力の強化や身体動作技術の習得といったことを含めてトレーニングメニューの内容や運動量の調整を行うことが必要であると思われる。
骨端線閉鎖後の高校生では成人の障害と同様に関節構成体の損傷を生じるようになるが、骨端線閉鎖前の小中学生では関節構成体の損傷を認めることは少なく、力学的に脆弱な骨端線の損傷や骨軟骨の損傷をきたすことが多い。リトルリーグ肩やリトルリーグ肘は安静により症状は改善し、一般的には機能障害を残す症例はほとんどなく予後は良好であるが、障害発生の原因として投球動作が未熟であることが関与していることが多く、これらの問題点を改善せずに骨端線の修復が不十分な状態で、再び肩や肘に負担のかかる投球動作を行うと再発を繰り返す可能性がある。上腕骨小頭離断性骨軟骨炎は比較的まれな障害であるが、他の障害部位に比べると、保存的治療のみで治癒しないことしばしばみられ、その治療法の選択に難渋することが多い。<BR>発生および再発の予防としては本人が障害について十分に理解し、各個人にとって適切な運動量を遵守させることが理想であるが、小中学生ではどうしても無理をする傾向にある場合が多いので、両親や指導者といった周りにいる大人たちが、子供の体力やスポーツ障害をよく理解し、欠けている体力の強化や身体動作技術の習得といったことを含めてトレーニングメニューの内容や運動量の調整を行うことが必要であると思われる。
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