日 時:2015 年 10 月 2 日(金)12 時 15 分~13 時 15 分
場 所:ウインクあいち(愛知県産業労働センター)
講 演:運動器慢性疼痛患者の最新治療 -リハと認知行動療法の普及を目指して-
新潟大学医歯学総合病院総合リハビリテーションセンター
教授 木村慎二
認定単位:5単位((2)-g項目)
会 費:1,000円
事 務 局 :株式会社コングレ(運営事務局)
担 当:渡辺裕一
〒460-0004 名古屋市中区新栄町2-13
栄第一生命ビルディング6階
TEL:058-950-3369 FAX:052-950-3370
e-mail:[email protected]
〈抄録〉慢性疼痛の有症率は、18歳以上の約1万1千人の調査(2011年、Nakamuraら)で、15.4%に上り、治療施設を変更した患者の割合が49%、更にその治療に満足していない患者は64%と非常に高率であることが報告された。その理由として「納得のいく説明が受けられなかったから」や「痛みについて理解してもらえなかったから」等の理由が約3割であるとの報告もみられる。つまり、医療者側の慢性疼痛に対する理解不足などが関係していると思われる。 慢性腰痛に関しては、2007年にKikuchiによって、「生物学的損傷」から、「生物・心理・社会的疼痛症候群」へのパラダイムシフトが提唱された。その後、2012年に発刊された日整会作成の腰痛診療ガイドラインでは慢性腰痛治療で運動療法と認知行動療法(cognitive behavioral therapy: CBT)、さらに小冊子を用いた患者教育がGrade Aとして推奨されている。永田勝太郎はその著書「痛み治療の人間学」の中で、「痛みはその人固有の生きざまの反映である、さらに究極の痛みの治療は、セルフコントロールにあり、私たち医療職の役割は、そのきっかけを作り、お手伝いするだけである」と述べている。まさに「施す医療」から「支える医療」への変換であり、CBTの目指すところである。対患者とのラポールの形成が本法を成功させる鍵である。演者が開発した、CBTに基づく運動促進法を進めるための「いきいきリハビリノート」の考え方とその進め方、現在までの治療効果等について解説する。
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