日 時:2007年8月18日(土)15時30分〜18時30分
場 所:グランヴェール岐山
〒500-8875 岐阜県岐阜市柳ヶ瀬通6-14 TEL:058-263-7111
講 演:「関節リウマチのTNF阻害療法」
愛知医科大学リウマチ科 教授 山村昌弘
認定単位:5単位((2)-g項目)
会 費:1,000円
事 務 局 :医療法人社団登豊会近石病院 担当:武内章二
〒502-0901 岐阜県岐阜市光町2-46
TEL:058-232-2111 FAX:058-294-7380
e-mail:[email protected]
〈抄録〉現在、関節リウマチ(RA)の薬物治療は、臨床的寛解を目標として疾患早期に疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)を開始し、その後も厳重に疾患を制御することにより、その主要なアウトカムである関節破壊、身体機能障害、生命予後を改善することにある。腫瘍壊死因子(TNF-α)はRAの慢性炎症および関節破壊において重要なサイトカインで、その活性を阻害するキメラ型抗TNF-α抗体インフリキシマブと可溶型TNF受容体エタネルセプトは現在最も強力な抗リウマチ薬としてわが国でも利用できるようになった。これらの生物学的製剤は従来のDMARDでは限界のあった関節破壊の防止効果に優れていることから、活動性が高く予後不良なRAでは早期より選択されるようになってきている。本講演では、現在の関節リウマチ治療体系におけるTNF阻害薬の役割を述べ、RA病態におけるTNF-αの重要性、TNF阻害薬の臨床的効果、関節破壊抑制効果、生命予後改善効果について概略する。関節破壊の抑制もしくは修復は、失われていた関節機能を回復させるリハビリテーション効果を増大させ、患者のQOL改善にも深く関与するものと思われる。さらに、抗体製剤あるいは受容体製剤のいずれかが無効な場合にはスイッチ療法によりTNF阻害療法の有効性を最大限に引き出し、疾患の寛解導入における中心的治療法として活用できることを解説する。