日 時:2008 年 2 月 16 日(土)15 時 30 分〜18 時 30 分
場 所:長良川国際会議場4F大会議室
岐阜県岐阜市長良福光2695-2
講 演:「関節リウマチに対する生物学的製剤使用の実際」
富山県済生会高岡病院リウマチセンター 本荘 茂
認定単位:5単位((2)-g項目)
会 費:1,000円
事 務 局 :医療法人社団登豊会 近石病院
担当:大熊美代子
〒502-0901 岐阜県岐阜市光町2-46
TEL:058-232-2111 FAX:058-294-7380
e-mail:[email protected]
〈抄録〉生物学的製剤の出現は関節リウマチの治療に大きな変化をもたらした。従来の治療法は症状を沈静化させ、関節破壊の進行を遅らせようとするものであったが、その効果には限界があった。それがメトトレキサートと生物学的製剤の併用によって、関節リウマチの関節破壊の進行を停止させ、寛解導入が治療ゴールに設定できるまでになった。早期から生物学的製剤を投与し、疾患活動性を低くコントロールすることにより重度の関節破壊が生じる症例が減少するものと期待できる。またこれまでに関節破壊が進行してしまった症例に対しても、適切な手術療法とリハビリテーションを組み合わせることにより、従来よりも高いQOLを維持することが可能となった。しかし一方ではこのように臨床的に優れた効果が認められるにもかかわらず、生物学的製剤の投与には施設や地域、医師によって普及の程度に格差が生じており、まだまだすべての適応患者がその恩恵を受けているとはいえない現状である。実際に問題となるのは適応に関する問題、有害事象に対する対策、高額な医療費に対する対策、長期的な有効性を維持するための工夫などであり、これらをうまく対処しないと生物学的製剤の普及は困難である。本講演では実際の多数の症例経験から得られた生物学的製剤使用のコツを紹介し、普及に貢献できればと期待している。